生死を超えて 2020 3 29

書名 中国は民主化する
著者 長谷川 慶太郎  SBクリエイティブ

 本屋で、この本を見て驚きました。
この本は、2020年3月26日出版ですが、
著者は、2019年9月3日に逝去しているからです。
 しかし、この本は、著者が残した録音テープの音声を書籍化したものであり、
改めて、二度びっくりしました。
 本として書きたいことを音声でテープに吹き込んで、
それを本の原稿にするのは、すごいことです。
 昔だったら、作家が原稿用紙を目の前にして、
全然、筆が進まず、苦労するという話を聞いたことがあります。
 それなのに、長谷川氏は、しゃべった内容が、
そのまま本の原稿になるという特殊な技能を持っていたのです。
 ちなみに、このサイトは、文字だけで「30MB」以上ありますが、
私は、インスピレーションを言語に翻訳しているだけなので、
膨大な量に見えても、実は、たいしたことはありません。
 時々、英語や中国語のインスピレーションが降りてきますが、
私は、語学が得意ではありませんので、何を言っているのかわかりません。
 何か言いたいことがあれば、日本語で言ってほしいですが、
学者によると、世界で一番習得が難しい言語は、日本語らしいのです。
 日本語は、漢字、ひらがな、カタカナを使いこなす必要があります。
最近は、日本語の中に、英語も混じっていることがあります。
 さて、前置きが長くなりました。
この本のタイトルを見て、びっくりした人も多いと思います。
 実は、中国に対しては、二つの見方があります。
習近平氏が、ますます独裁体制を強めて、現代の皇帝を目指している。
いや、習近平氏は、もはや古くなった体制を維持することはできないと認識して、
大改革を進めたいが、保守派や守旧派の反撃が激しいので、
権力を集中させて、改革を進めたい。
つまり、新興国によくある「開発独裁」という方式です。
実は、長谷川氏は、後者の見方をしています。
 実際のところ、どちらが正しいのかわかりませんが、
保守派や守旧派も、さすがに現在の体制を維持できないのは認識していますが、
一方で、利権を手放したくないという気持ちが強いでしょう。
それが習近平氏の反腐敗闘争の動機にもなっているでしょう。
 私は、「共産党」という名称が古くなったので、
名称を変えたほうがよいと思っています。
21世紀になって、世界で最も資本主義を発展させたのは、中国だからです。
 株式の時価総額ランキングでは、
さすがにアメリカ企業が多いですが、中国の企業も大健闘しています。

甲羅 2017 10 28

 中国共産党を見ていると、
重くて窮屈そうな甲羅(共産党の伝統思考)を着た亀に見えてくる。
 「そんな甲羅は脱いだ方が快適だから脱いじゃいなよ」と何度も勧めるが、
亀は、首を横に振って、こう答える。
「僕は、これを脱いだら亀じゃなくなっちゃうんだ」と。
(引用 津上俊哉氏の著書 「米中経済戦争」の内実を読み解く)

 中国の最高指導部の人事が終わって、
多くのマスコミは、
「習近平氏の一強体制が強まった」と書いていますが、
実態は違うかもしれません。
 急激な社会の変化を受けて、
中国共産党そのものが時代に適合しなくなったが、
崩壊を避けるために、
習近平氏の権威を高めて党の危機を乗り切るという趣旨かもしれません。






























































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